2003年 県大会

<夏・予備登録>
日本武術連盟主催の県大会が今年も開催される。
昨年同様、私の通っている教室は武術連盟に加盟していない。
だから、昨年は後ろめたくもあり、直接w代表に話しをすることはなかった。
もちろん、大会のための練習をみてもらおうなどともこれっぽっちも思わなかった・・・。

そんなある日。
いつものように、ロビーでひとり練習後に昼食をとっていた。
そこへ、指導員になったS氏が「tuziさん、大会出るんですか?」と聞いてきた。
「へっ?」
まあ、そのつもりではいたが、なにせ情報がない。
「こういったのが送られてきたんですよ」と、w代表から郵送されたという大会パンフレットを見せられた。
何気に受け取って見たら、
予備登録日がすでに過ぎているではないか。
「はあ?」
予備登録をしないと本登録できないことを私は知っていた。昨年がそうだったからだ。
「予備登録日過ぎてるじゃん?!Sさんはもう申し込んだんでしょう?」
「いやまだ・・・」
まだ、ってそんな暢気なこと・・・。
聞けば、S氏は武術連盟にコネクションがあるらしい。
私にはそんなもんないし。
昼食もそこそこに私はw代表の事務所に自転車で駆けつけた。
自転車をこぎながら
「いったい、どういうつもりなんだよ・・・」

事務所に着くなりw代表に詰め寄る。
事務所になんぞ顔を出したこともない私が血相変えてやってきたことに驚きもせず
「まあ、お上がんなさい」と、落ち着いてるw代表。
「先生、大会に出場したいんですけど、予備登録日過ぎてるんですよ。まだ間に合いますかね?」
努めて平常心できく私。
「おやっ?そうなのかい?どれどれ・・・」
w代表は電話をかけ、問い合わせてくれた。
幸い、まだ受け付けてくれるらしく、ファックスを出してくれた。
あとは、本登録のための出場費を銀行に振り込むだけだ。

「ところで、カノトちゃんのメルアド知らないか?」
カノトはw代表の金の卵。カワイイカワイイ秘蔵っ子だ。
(詳しくは自主トレ日記「2003年5月講習合宿」をお読みになってください)
・・・カノトが出場したがっているんだなと思った。



<夏・本登録>
丁重にw代表にお礼を言って、本登録の際も宜しくお願いします、と事務所をでた。
連盟との窓口はあくまでw代表。
出場費の事で、私たち非加盟は原則的に「個人」出場となり1種目あたり1万円納める。
2種目なら?
2万円?
その辺がいまいち分からない。
お得なら2種目出場もありだ。そう思っていた。
w代表にきいてもはっきり分からないと言う。
「電話して聞いてみろ」
私が?そんなあ・・・
「優しいお姉さんが電話に出るはずだから」
w代表は面倒をみてくれそうにない。
数年前、問い合わせたいことがあって武術連盟に電話したら、やたら感じが悪かった思い出があるんです。
できるならかけたくないが仕方ない。私はしぶしぶ電話してみた。
電話に出られたご婦人はw代表が言ったとおり感じがよく優しかった。
ホッ♪
結局、1種目「孫式規定套路」に決めた。



<練 習>
私が「孫式」を出場種目に選んだのには理由がある。
それは・・・できるようになったから♪なんです。

今年2月に「香港国際武術大会」に参加した。
(詳しくは競技大会2003年香港武術大会をご覧下さい)

大会へは個人で単独参加し、香港の師父に会ったり、逆に弟子入りされたりとエキサイティングで熱い旅になった。
(詳しくは旅行記「2003年香港」、太極拳修業記をご覧下さい)

大会以外はフリーでだったので、例のごとく書店めぐりをし、VCDも数枚購入してきた。
(詳しくは自主トレ日記「2003年3月」をご覧下さい)

その中の孫式からさしあたって覚えることにしたのだった。
それが3月のことだった。
年度末ということもあって仕事が忙しく、部屋の中でチマチマと始めた。
VCDを何度も何度も巻き戻しして、少ーしずつ少ーしずつ・・・
5月に中国人講師を招いての特別講習があるので、それを目指して仕上げた。
みてはもらえなかったが、期限を決めないと独学は挫けるものだから良い区切りになったと思う。
というわけで、5月には仕上がっていたのだが、それっきりでほっておいた・・・。

夏に県の競技大会の登録があった。
私は迷わず「孫式競技套路」で申し込んだ。一度は套路を覚えたので、独学の孫式に対しての評価が欲しかった。
県での審査は昨年感じたとおり正当な評価とは受け取りがたい。
でも、孫式で全国に行ければ・・・
その時は、また別の目で見て貰える・・・

夏の自主トレは虫が気になって練習にならない。
それで、私が河原の練習を再開したのは9月になってからだった。
その間、何もしていなかったわけではない。
VCDで確認をしたり、伝統拳で見識を深めたり(?)・・・

秋になって河原に行って久々に動いてみた。

ぎょっ!

忘れてる・・・
大会まであと3ヶ月。
もう一度、套路を練って、仕上げにタイムを納めねばならない。
私はリハビリ感覚で少しずつ勘を戻していこうと河原に通った。
夕方の河原は日ごと日が短くなってくる。でも、この時期、秋の河原は最高だ♪
そよぐススキ・・・
赤とんぼの大群・・・
オレンジ色のでっかい夕陽・・・
モネ色ピンクの鱗雲・・・
澄んだ空気・・・
静かな河原・・・
私は夕方4時頃から日が沈むまで練習を繰り返した。
10月にはこれまたほっておいた孫式テキスト(中国語)を読み始めた。
11月に入り、いよいよ大会が迫ってきた・・・
自主トレの仕方がいけなかったのか、準備体操を怠りがちなのがいけないのか、腕の付け根が痛い・・・
それに両親がそろって風邪をひいていた。
大会3日前になってうつったようで私も喉が痛い、頭も痛い・・・



<準 備>
私はいまだに競技用シューズを持っていない。
昨年は表演服も持っていなかったが、今では中国物産店で安く調達したのを持っている。
中国に行った際に中国服を買ってくることはあっても、表演服となればオーダーメイド。
クリーム色の表演服を購入してあった。
私は身長が低いのでズボンがだいぶ長いが、捲し上げればなんとかなるだろう。
不細工になるので長いまま履くことにしようとも思ったが、迷った末裾上げすることにした。
シューズは昨年も履いた「中学時代の上履き」を履くことに。
競技用のシューズは持ってないし、上履きしか持ってないからだ・・・。



<本 番>

9:00 「競技会場」
今年の大会は昨年に比べるて出場者数が少ないようだ。
会場にはw代表や他の指導員の先生方も見学に見えられていた。
でも、会場全体に活気がないように思われた。
私は午後2:30の出番だ。
w代表はカノトちゃんの応援が目的なのだろうから午後には帰るだろう・・・
カノトちゃんは24式と32式剣の2種目に出場で、どちらも午前中に終わるからだ。

11:45 「カノト選手」
カノトちゃんはw代表や教室の指導員の先生(全国大会1位)に、この大会のためにみてもらっていると聞いていた。
でも、いかんせん、我々の団体は武術連盟に加入していない。
だから、高得点のための動きは把握されずらい。私はそう思っている。
カノトちゃんは私のようにチンチクリンではないので、身長も高いし見栄えもする。
24式のカノトちゃんを見ていて、前半はお相手の人と互角のように私には見えた。
私がこれまで目にしてきたカノトちゃんの動きではないような出来栄えだった。
「(やっぱ、秘蔵っ子はいいなあ。特訓されたのだろうなあ・・・)」と、ぼんやり考えていた。
が、後半、彼女らしさが出てしまったのだ。
なんというか、大雑把で集中力に欠けるそそくささ・・・
でも、まあ彼女にしたら我慢したほうだと思う。
終わってみると6人中4位だった・・・
このことが尾を引いたかどうか分からないが、32式剣ではいきなり早く終わってしまって、
最終結果では最下位になってしまった・・・。
順位だけを取り立てると、競技大会というのはこんな調子である。
私も第三者からは同じような目で見られるのだ。
お分かりいただけるだろうか。
競技大会に出場して尚、自分の太極拳を追及することの厳しさ、難しさ・・・

1:00 「最後の練習」
昼食を済ませ、私もぼちぼち練習をしようと思う。
香港の国際大会に出場した時、前日練習しすぎてひどい目にあっている。
急に練習量を増やしたところで「百害あって一利なし」だ。

表演服に着替えて、練習会場に向う。午後だったので空いていた。
中に、私のすぐ直前に出場する陳式規定のFさんがいた。Fさんは、全国大会への常連で好成績を残してきている。
昨年は県大会でひとりだけ9点台をたたきだして拍手喝さいのお人だ。その彼も練習をしていた。
練習場ばかりでなく会場でも、派手なパフォーマンスを見せびらかして、やる気満々、自信満々のFさん。
私はプログラムを見て、そのFさんのすぐ後と知った時からどよ〜んとしていたのでした。
ま、そんなことは気にしても仕方ない。
ストップウォッチをぶらさげて、練習を始めた。

ゲッ!

6分17秒・・・
「(オーバーしてる・・・)」
私の種目は5分以上6分以内で終えねばならない。
何度か動いてみて、ようやく5分40秒台に戻した。
これでいい。河原でのイメージだ・・・。

2:00 「競技コート入り」
競技会場に入ったとたんに套路が飛んでしまった。

ウッ!

あれっ?次なんだっけ?
頭の中で焦る・・・
私の種目は、はじめの方で似たような動作が続くので間違えやすいのだ。
中盤からは変化が出るので、スムーズに動けるのだが。

ギャー!
忘れたー!

確認のために動いていたら、右足首がつりそうになってきた。

イテテテッ!

知ってる先生が、深呼吸してと声をかけてくれた。
なんとか思い出して頭を整理した。

コートではFさんが鼻息も荒く、陳式をこれでもかっ!とばかりに披露している。
Fさんが終了と同時に、私はコートのそでに立つ。
Fさんは今年もひとり9.03という高得点をたたき出した。
聞きながら「(これが私の点数だったらなあ・・・)」とのんびり考えていた私だった。
「(あっ、いけないいけない。また套路忘れるって・・・)」

2:30 「tuzi選手、入場!」
この期に及んで、私は冷静になっていた。
開始の合図、旗が下ろされた。
(最初は手揮琵琶、そのあとランザーイー、でもって高探馬、右単鞭・・・)
ここまでくればあとは安心・・・
だが、知らず知らずのうちに最初でペースを速めてしまったようだ・・・
一旦ペースが決まってしまうと、速めることならできても、それを遅らすのはもはやできない。
それに、套路を間違わないようにという頭ばかり働いて、集中力に欠けてしまった。

はじめの山場を越えて、動いているうちに落ち着いてきた。
ニ起脚は決まった!
でも、次の脚技の見せ場の踏脚でコケた・・・
なぜだったんだろう?
自分でもとっさのことでコケた原因が分からない。
コケたといっても転んだりしたわけではなくて、中途半端にしか脚が上がらず決まらなかったということですが。
やっぱり、直前に練習しすぎたからかな・・・
その後は、まあまあ・・・なあなあで・・・
套路を間違わないに過ぎない、おもしろくもなんともない動きで終わってしまった・・・
後日、1分前の笛が鳴ったところから時間を計ってみたら
思ってたよりペースは速くなかったようだ。
最終的には5:40秒前後でまとめたようだから妥当なペースだったわけだ。
それにしても、速いペースに感じたということは、それだけ気が焦っていたのだろう。
動きにだってその焦りが表れていたに違いない・・・
だからなのか私に満足感や充実感はなかった。

私にとって太極拳は生活です。食事や睡眠と同じなんです。
とりたてて特別なことではありません。だから私の競技大会参加は「自分との戦い」なのです。
なのに、河原の練習での成果が表現し切れなかった。第一、河原のイメージすら湧かなかった。
くっ、くっ、悔しいっ!!
自己ワーストでした・・・(泣)

2:45 「終了後の声」
終了後、知ってる先生方から声をかけていただく。
「tuziさんはもう何度も出られているから、落ち着いてるし」
「・・・いえ、2度目なんですけど」
「えっ?そうなの?もう慣れているのかと思って・・・」
とんでもございません!
心臓バクバク、気分はアップアップでした!

w代表に終了のあいさつに向っていたら、途中で声をかけてもらう。
「すごいわねえ、どこで習ったの?」
「どこでも習ってません。独学です」
「まあ・・・教室では?」
「今は行ってません。河原で自主トレしてました」
「河原・・・(絶句)」

別の先生は
「よかったわよ!」
「ありがとうございます!でも失敗しました・・・」
「言わなきゃ誰も分かんないから!」

とにかく、私は自分の出来に落ち込んでいました。
悔いの残る、非常に恥ずかしい表演でした。
こんな恥ずかしい孫式を、お見せしてしまった自分が情けなく、腹立たしく感じていました。

「w代表、どうにかこうにか真っ白にならずに無事に終わりました。お世話になりました」
と言うと、w代表はいつものように豪快に笑って握手を求めてくれた。
カノトちゃんはw代表の隣に控えていて、この分では結局最後まで見てから帰るようです。

その後も「どこで習ったの?」質問攻撃は続き、
私は「どこでも習ってませーん。独学しましたあー」と何度も同じ答えを繰り返す羽目になった。

全国大会で1位の先生と終了後、通路で遭遇し、
「全国大会の孫式見たことある?」
「いいえ」
「んー、まだまだだね。全国は孫式で上手な人たくさんいるからね」
「そうですか・・・でも私出られないんですよね」
「出られるでしょう。ひとりなんだから」
「そうなんですか?点数低いから出られないかと思いまして」
いつもは温和な先生に、この時ばかりはニコリともされず、ダメだしされた。
そりゃ、そうよね。
自分でも納得してないのに、全国行ったって結果は目に見えている。
ただ、全国でけちょんけちょんな結果でも、孫式を知ってる人の審査を受けられるし、
生で孫式選手の動きを見ることができる。
もし、その機会が与えられるたら幸せに思うし、全国大会で勉強もできる。
全国大会の土俵に上がるための独学でもあったのだから。

今回の声の中で印象に深かったのは「あっさりしていた」という言葉でした。
「あっさりしていた」は、太極拳で要求される「粘り」「頸力」が表現されていないということだから、
嬉しがってばかりはいられないのだろうが、
水のようにサラッとしていて、淡々としているくらいの方が、私の目指すところでもあって・・・。

「素直で癖のない動き」と言われることもあります。
このような言葉こそが私にとっては、どんなに太極拳年数を重ねても言われ続けたい言葉です。
私にとっては褒め言葉のひとつでして・・・。
いかにも「強いぞー!」「粘っこいぞー!」と鼻息荒く眉間にしわ寄せて「これ見よがしな太極拳」は好みじゃない。
「太極拳は人なり」です。
いつまでも「素直で癖のない動き」と言われるように内面を修養していかねばと思います。

そしていつかは、
「一見なんでもないように飄々としているから、挑んでいったら痛い目にあった、怪我をした」
と言われるくらいの使い手になりたいものです・・・。

3:30 「閉会式」
私が出場した種目は、ひとりだけなので、賞状をいただいてしまった。
とてもいただける資格などないのだが、「優秀賞」と書かれたか所を、寒い河原で独学をした
「無謀で賞」と読み代えることにしよう(笑)

最後に24式を全選手で集団演技。
私はカノトちゃんのうしろに並んだので、少し話しをした。
「tuziさんのお仕事がやっと分かりました!」
(カノトちゃんには私が漫画家だということにしておいたのだが、w代表が漏らしたらしい)
「そういえば、李先生とメールしてる?」
「あー!それなんですよ!私メール出してるのに返事が来ないんですう!」
自主トレ日記「2003年5月講習合宿」

「写真送るって名刺もらったじゃない?写真は送ったの?」
「あー!そうだったあー、まだ送ってないんですう」
「そういえば、w代表がtuziさんをデジカメで撮ってましたよ。アップで♪」

な、なにをー?!(汗)

「きっと、来週の通信に載りますよ♪」

ぎえー!(焦)


(おわり)




2004年全国大会

<3月・登録>
日本武術連盟主催の11月に行われた県大会で、
成績優秀者は7月に開催される全国大会への切符が事実上決定する。
私は全国大会行きたさに、県で誰も出場しないであろう孫式を独学し県大会に臨んだ。
案の定、孫式は私だけだった。
よって、優秀賞という賞状までいただいてしまった・・・
ひとりなんだから一番!
裏を返せば一番といっても一人中一番・・・(恥)

こんな名誉もなんにもない私が全国大会に行けるんでしょうか?
行ってもよろしいんでしょうか?
聞くところによれば、全国大会へ行く選手は、手続きを2月中に済ませるという。
私のところには何の連絡も音沙汰もなかった・・・
「やっぱり・・・(涙)」
そうして3月になり、私は全国大会行きをすっかり諦めていた。

リリーン!リリーン!・・・

「私、武術連盟のKと申します。
先日出場された県大会で優秀な成績を修められましたのですが、
全国大会へ出場される気はおありでしたでしょうか?」

おありも何も、待っていたんです。

「お一人でしたからね、もし全国大会へ参加されたいのでしたら、
手続きの書類を郵送したいと思いまして、お電話いたしました」

やっぱりひとりだからなんですね。

こんな機会はこの後二度と訪れないかもしれない。一度くらい全国大会を経験してみたいです。
「はい。勉強のためにも参加したいのですが・・・はい・・・よろしくお願いいたします」

電話をくれた女性の話によると、2連覇している選手が全国大会行きを辞退されたという。
そういう選手もいる中で、私のように武術連盟非加盟個人で、期待も何もない人間が参加したいと言うのは、
むこうとしてはいい迷惑なのかもしれない・・・



<6月・宿泊予約>
宿泊場所を新宿にして予約をとった。新宿なら中央線で乗り換えなしで行けるから便利だからだ。
安いビジネスホテルに2泊することにした。
あ、いや・・3日間大会を見学するためじゃないんです。
せっかくだから東京で遊ぼうかな♪なんて・・・。
久しぶりなんですって、東京・・・
おのぼりさんと言われようが、このふとどき者めがとなじられようと、出番が終わったら遊ぶのじゃ!
遊びに行くのじゃ!
さしあたって到着した日はスポーツ用品店で太極拳靴買いたいし・・・
中国輸入書を扱ってる書店では太極拳本やVCD見たいし・・・
横浜中華街まで足のばして腸粉食べたいし・・・
18日は横浜で花火大会があるし・・・
東京2泊、横浜2泊♪



<6月・名簿>
あ〜ん、楽しみ〜〜♪
と、ノー天気に遊ぶことしか頭になかった私の元に残酷大会・・・じゃなくて全国大会の選手名簿が届いた。
私といっしょにコートにあがる人、名前に聞き覚えがあるんですけど・・・
武術雑誌ひっぱりだして調べてみたら載ってました。バッチリ写真入で!
インターネットで調べたところ、前年の入賞者でした!
ガーン!
「誰と当たったって同じでしょ?」って言わないで下さ〜い(泣)
どうしたって比べられますよね。
「よりによって・・・入賞者と・・・(どよ〜ん)」
優勝狙ってる人と一緒だなんてやだよお・・・
私は「当て馬」じゃないですか。完全に「引き立て役」ですよ。
へこみます・・・(涙)
コンピューターで決めたってあるけど、そうなの?

翌朝。
一晩寝たら、入賞者とのランデブーを楽しみたいと思うようになりました(笑)

全国大会初出場、私の孫式初参加の出発です。
来年はまた今年の上を狙うつもりで臨めばいいこと。
きっと、全国大会に出場する選手は、
中国人の先生にマンツーマンで習うくらい勢いのある人たちに違いありません。
月謝だけで数万もかけて太極拳しているのだと思います。
そうでもしない限り‘孫式’という伝統拳は覚えられるものではありませんし、予選通過できないと思うからです。
なのに私ったら、独学でVCDだけを頼りに、練習会場は河原って・・・
これじゃ、初めっから勝負にならないのは分かりきったこと。
・・・だから、本番はゴーイングマイウェイで。
孫式のハルウララと呼んでください・・・(涙)

ところで名簿を丹念に見ていたら、H県に引っ越したタカ君が出てました。
タカ君は2002年の県大会にいっしょに出て、共に健闘も虚しく県予選敗退した仲である。
「どうしても全国大会に出たい!」
と意気込んでいたタカくんは、引っ越した先の競争の少ないH県で予選を突破したもよう。
健闘を祈る!!



<7月・河原にて>
私は河原で自主トレしている。
これが私の孫式のすべてだ。
大会もま近に迫った、とある夕方。いつもの場所で孫式の練習を始めた私・・・
「気分転換に向きを変えてみようかな・・・」
と、180度向きを変えて始めた。
しばらく順調だったが、単鞭や雲手が入ると、
・・・あれ?・・・あれれ??
套路を忘れました。
完全に真っ白です。

ぎゃー!

動きが止まったままストップウォッチの時間だけが過ぎていきます・・・
この分では風景が一変する体育館内で無事套路を終えること自体おぼつきません(泣)

やばいよ!やばいよー!(←出川哲郎で)

同一コート内で套路を勝手にアレンジしてる人がいたら、それは間違いなくtuziです・・・(涙)
自選じゃなくて規定套路なんですけど。



<7月11日(日)モツ鍋>
大会まであと5日。
7月に入ってから、私は体調を整えるために酒を断ち、食事にも気をつけていた。
飲み会に誘われても参加せず、「壮行会」を催してくれるという、
ありがたい申し出にさえ「報告会」に変更してもらうなどしていた。
外食はせずに、余計なものは口にせず、この暑い中酒も飲まず・・・
それもこれも私は胃腸が弱いからだった。

この日、我が家の夕食はちょい辛めのモツ鍋だった。
この暑い中、ちょい辛めのモツ鍋は中国四川省を思わせるナイスな献立だったと思う。
でも、私の胃腸は「ちょい辛め」に耐えられるだけの強さを持ち合わせていなかった。

tuzi、腸壊れる。

その夜からさっそく下痢ピーが始まりました。
もう、笑っただけでちょいピーです。

やばいよ!やばいよー!(←出川哲郎で)

翌日も、朝ごはん食べてる最中から下痢ピーが始まりました
治ってないよー(泣)
なにか口に入れたら即行ピーピーが始まってしまいます。
河原でふんっ!て踏ん張ったら、壊れてるお腹からピーが漏れちゃいます。
どーしたらいいんだあー(泣)
大会まであと4日・・・
本番コート上でピーしちゃった選手なんて前代未聞だよなあー(泣)

モツ鍋から3日目、ピーがすこーし固まってきたような気がします・・・。
でも、やっぱりピーピーです。
明日、tuziは前例をつくるべくピーのまま上京します!
(出場当日はピーが治ってました)



<7月15日(木)大会前日>

am11:00 新宿着 
到着してすぐ宿泊するホテルに荷物を置きに行った。
東京はさすがに暑い。
そして新宿駅は東・西口と南・東南口が連絡していない・・・
連絡してるのかもしれないけど、わからん!
地下通路への行き方もさっぱりわからん!
何度来ても新宿駅だけはわからん!
いったんホームに戻って降りなおす・・・
荷物が重い・・・
途中、携帯電話でミニスカートの女子高生たちが、
「東南口?てかそれどこ?わっかんなーい」と、だるそうに言ってるのを聞いた。
まったくだよね。

新宿の街中は斜め道路だらけでこれまた「わっかんなーい」である。
甲州街道と聞けば江戸時代の甲州街道を思い起こさせるが実際は高架橋みたいな道だったり・・・
ま、平成の世に江戸時代のイメージしか持てない私も私だが。

今日は夕方5時から練習時間になる。それまで神保町で書店めぐりすることにした。
新宿3丁目から都営新宿線で神保町へ。
今朝母に持たされたおにぎり3個を持って、おにぎり腐りそうな暑さの神保町へいざ!

pm12:00 神保町 
目当ての書店はもちろん中国書関係の書店である。
でもせっかく来たんだし時間もタップリあるので一軒一軒覘いて歩いていた。
大会では明日が私の出番なので、前日の今日は足を疲れさせたくない。
ゆっくり歩くことを心がけた。
まずは手始めに山本書店。高級感溢れる中国書ばかり。
国際政治に歴史書、文芸誌、などなど・・・
「ちょい違う気がする・・・」
私が見た中で太極拳関係の書籍が充実していたのは、すずらん通りにある東方書店だった。
呉阿敏の42式剣のVCD2枚組みとテキストもついて900円。
まだ見ていないが、値段だけ見たらずいぶんお得だと思った。
私は42式剣は李徳芳のビデオで覚えたが、テキストは北京で購入した關桂香著を使っていた。
呉阿敏の動きは競技大会での優秀選手の動きだけに参考に見てみたかったので、安かったこともあって購入した。
他に呉阿敏で36式剣(呉式)もあったが呉式はまったく勉強していないので、こちらは購入を見送った。
あれこれ眺めていてフト横の本棚に目を移すと、下にダンボール箱が置いてある。
武術関係本特価品
うおぉー!
その中に競技套路4式が全部載ってるテキストが、
500円!
たったの500円!
うおぉー!
迷わず買いです。

それから斜め向かいにある内山書店に。
ここの2階はVCDが豊富だった。おば様ふたりが李徳印のVCDを買っていた。
競技用となると李徳印は王道である。このおば様方は大会選手なのでは・・・?
私も一応大会選手であるが、李徳印の動きを見習いたいとは思わない。

そしてここにも人知れず武術関係本100円均一のダンボール箱が。
前の東方書店でもそうだったが、ダンボールの中は初級少林拳の本だったり長拳関係の本が大半で、
しかも古すぎて黄ばんだような本ばかりだった。
内山書店ではこれといって収穫はなかった。
(これら購入した本の紹介は「自主トレ日記」7月に追加しています)

さてと、お腹が空いてきた。それもそのはず、もう2時近かった。
神保町の駅から神田に向って歩いていくと、駿河台下交差点から小石川交差点までの間
スポーツ用品店街になっている。
もし、見つかれば太極拳靴が欲しかった。
私はすずらん通りから三省堂の前を通って靖国通りに出た。
どっか、お茶できるところを見つけてお昼にしよう。ちょうどロッテリアがあった。
「お客様、ポテトとのセットはいかがですか?」
私は普段滅多にこういうお店に入らない。
私はマニュアルを完全無視して「チョコシェイク下さい」と注文した。

お昼時を過ぎても席はいっぱいだ。
禁煙席は座れなかったので仕方なく3階へ。
チョコシェイクを一口・・・あま〜い・・・
そして母に持たされたおにぎり。
「合わなーい・・・(涙)」
チョコソフトアイスをおかずにご飯を食べてる感じ・・・(泣)
母がおにぎり持たせなければ共栄堂でカレー食べようと思ったのにぃ!
ロッテリアでおにぎり1個消費して、お口直しにコンビニで野菜ジュース買って
植え込みに腰掛けてもう1個おにぎりを食す。
ボーッとおにぎり食べてる前にバルチックカレー店があった。
「(・・・バルチック・・・バルチックって・・最強やんけ!!・・・景気付けに食べてみたーい・・・)」
(翌年、バルチックカレーは消えていました)

pm3:00 神田 
さて、とりあえず満腹したし(どれもミスマッチだったが)スポーツ用品店を回るとしよう。
ビクトリア、ミズノ、パラマウント・・・
店舗数は多いけど、スキー用品専門店が多く、トレッキング関係や季節柄マリンスポーツ、
アウトドア用品が主流で、太極拳靴は見あたらない。
「ここにもないだろうな・・・」
と半ば諦めムードで入ったミナミスポーツ
「おっ!あった!」
持ってみる。
「軽い!」
本革タイプは置いてなかったが、合皮タイプで白と赤のライン入りの2種類があった。
「履いてみてもいいですか?」
「サイズはいくつですか?」
「22cmか22.5cmなんですけど」
「・・すいません、今23cmからしか在庫ないんですよ」
というわけで残念ながら買うことはできなかった。
明日の本番は持ってきた上履きに決定〜。

そろそろ練習時間になる。
中央線で千駄ヶ谷の体育館に移動しよう。御茶ノ水駅に向う。
なぜか快速と特別快速しか来ない。
千駄ヶ谷で降りるには各駅停車に乗らねばならない。
2本ほどやり過ごしたが、それでも快速と特別快速しか表示されないので
「四ツ谷まで快速で行って降りて各駅停車に乗り換えようかな・・・」
・・・で、四ツ谷で待っててもやはり各駅停車が来ない。
「ぶー、なんだよう!」
結局、新宿まで戻って各駅停車に乗り換えて千駄ヶ谷に。
んもう!御茶ノ水と四ツ谷に各停はいつになったら止まるんだ!?

pm5:00 千駄ヶ谷 
ずっと歩きどおし立ちっぱなしでクタクタだった。
信号を渡っていたら、偶然I先生とOさん、Mさんの同県代表先生方と出合った。
「先生〜!」
3人の先生方とは以前同じ団体だったので顔見知りである。
I先生は私の先生だった人でもあり、2000年には一緒に台湾へ旅行にも行った。
そのI先生が私を見るなり
「太ったわねえー!顔はそうでもないけど・・・」
ガーン!
・・・やっぱり?わかります?
「でもその腹、筋肉で縦に割れてるのかもね」
うわーん・・・(泣)・・・なわけないでしょ〜!横に段々なんですってば・・・

5月講習でK夫妻が「体育館の中で迷うのよ」とおっしゃっていたし、
私は初めての体育館でもあるので探検しようと先生方と別れた。
確かにサブアリーナ(練習場)とメインアリーナとの連絡が分かりずらい。
集合場所と更衣室の確認をして疲れているので早めに練習を終えて帰ろうと思う。
今更ここで一生懸命練習に精出したところで疲れるばかりで逆効果のような気がするし、
床と靴の相性と感覚だけ掴めればいいと思っていたので・・・。

着替えてロッカーに鍵かけて、腕に巻いた。
「(本番ではどうしたらいいんだろう?)」
私は誰も頼れる知り合いがいないから、この鍵はどうしたら??
I先生に聞けば、手荷物くらいはコート内に持って出ても置けるところがあるという。
そ−なんだー。
ひとりだとこんな心配からしなきゃならない。
こんな時、頼るのはいつもI先生だ。

メインアリーナのコート上は既にたくさんの選手で溢れかえっていた。
「(これじゃ入っていけないよ・・・)」
ボーッと見てると若い女性の選手が規定孫式の練習をしていた。
「(この人も規定孫式だ・・・でも見たところ私の方が勝ってそう・・・むふふ)」
ちょっとした隙間を狙って私もコートに入った。
でも、強力なおば様に押せ押せでつい場所を譲ってしまう・・・(気弱)
譲ってばかりいるうちに外のグリーンゾーンに出てしまった。
10分も動いたろうか・・・
「(あー、もうギューギューで動けないよ・・・。気は散るし・・・)」
私は6時頃体育館を引き上げた。
今日は歩きすぎて足が疲れたのでゆっくり休みたい。


芋の子洗うような選手たち。落雷停電しても練習は止まらない・・・
(停電直後のコート風景)


帰りがけコンビニ寄って酒(←ついに飲む)買って部屋でゆっくりしていた。
明日の出番は最終種目なので午後から出かけても充分間に合う。
とにかく、体の疲れをとらなければ。
pm9:00就寝。



<7月16日(金)大会1日目>

am10:00 新宿 
プルルル、プルルル・・・
「はい」
「お客様、部屋の掃除に入りたいんですけども、お出かけにはならないのでしょうか?」
「今晩も泊まりますので掃除はいいです。夕方出かけますが、それまで部屋にいますので」
「・・・そうですか、でも午後1時から自動設定で冷房が止まりますが」
「ガーン!・・・そ、そんなあ・・・」
でも、外に出て疲れるよりは冷房の余冷気で耐えられるまで部屋にいよう。
とにかく、安ホテルなので融通が利かないのだ。
朝風呂(共同)にも入れないし、門限も早いし、午後1時から4時までは玄関しまってるし・・・
部屋が暑くなってきたので4時にホテルを出た。

pm4:30 東京体育館 
私の種目の選手集合時間まで2時間もある。
練習は、もういい・・・疲れることはしたくない。
まだ早いけど表演服に着替えて地下サブアリーナの練習場で軽く準備体操でもしようと思う。
すると、偶然K奥さんとバッタリ!
「あらあ、いらっしゃーい!」
「tuziですう!のこのこ出てきましたあー!」
生徒さんを案内されてるようだったので、あいさつだけで別れる。
サブアリーナでは年に一度の5月講習に毎年いらっしゃってるC老師とバッタリ!
「tuziですう!」
「あーー(←覚えていてくれたようだ)何で出るの?」
「規定孫式なんです」
「がんばってね♪」
「ありがとうございます。でも独学なので・・・(どよ〜ん&うつむく)」
「初めてでしょ?大丈夫、大丈夫、これから練習すれば大丈夫だよ(←なぜかずっと拍手してる)」
「ありがとうございます。・・・先生、もう拍手はやめて〜(困)」


まず観客席のお客さんの意外に多いのに驚いたtuzi・・・


pm5:12 選手集合場所 
5:30頃でも間に合うのだが、暇だから受付を済ませようと思う。
選手証を持って受付に向った。
「tuziです。宜しくお願いします」
「あら?あなた規定孫式でしょ?この表演服では出られませんよ」
「は??」
「規定套路はチャックの表演服・・・知らない?」
「え?これしか持ってないんです」
私はチャイナボタンの表演服を着ていた。
「でもね、これでは失格なの。違反なのよ。あと30分あるから誰か知り合いの人から借りられない?」
「知り合い・・・誰も、いないんです」
「困ったわね。・・・一緒に来た人から借りるとかできない?」
「ひとりで来たんです。誰とも来ていません」
「・・・そーなの・・・・・・・・・・じゃ、ちょっと待っててね」
もう受付の係の人全員が私を気の毒そうに見つめています。
私もここにきて、こんなことになろうとは・・・
受付の女性は、選手のひとりをひっぱってきて
「この人の表演服借りなさい。さあ、脱いで!」
「すいません、ありがとうございます」
その選手は出番がさっき終わったところを連れてこられ、身ぐるみ剥がされて追いはぎ状態だ。
彼女はゼッケンを糸で縫ってあったので、はさみで切って・・・
「・・・ごめんなさい、ご面倒をかけます」
私は安全ピンで留めていたのが幸いした。
「せっかく来たんですものね。出れて良かったわね」
「なにぶんにも初めてでこういうこととは知らなかったもので・・・」
というより、出場規定をちゃんと読まなかった私の落ち度。
表演服を貸してくれた女性は私と同じ種目の選手だ。
1組で表演が終わったばかりで呼ばれて、わけも分からず脱がされたわけだ。(私は2組だった)
かたじけない・・・
そして、今大会で私と同じように表演服が違反で出場できず失格になった選手が数名いたという。
私は出れるだけでラッキーなのだ。
「サイズもピッタシね。よかったじゃない」
運だけで出場。
感謝、感謝!
もうこうなったら表演服の色がショッキングピンクだろうがなんだろうが・・・・・

pm5:30 選手集合場所 
他の選手と整列。
ついにA選手とご対面。
名前を呼ばれて私が横に並ぶとA選手のほうから「ヨロシク♪」とあいさつされた。
私は初めての参加で、表演服で既に失格だったことなど話した。
「落ち着いていらっしゃるのね・・・」と驚くA選手。
A選手が前年入賞者だったことに触れて「G県の選手はいつも成績がよろしいですよね」と私が言うと、
「G県にはいい先生がいるからよ。先生のおかげなの」
「G県にお住まいの先生なんですか?」
「ええ、今回も審判してるのよ」
先生が審判してたらそりゃ点数も上がるだろうな・・・
「日本人の先生なんですね。・・・私なんか独学で先生いないんですよ。Aさんが羨ましいです!」
「え??じゃ、ビデオとか見てですか?」
「はい。それも陳式っぽい動きの孫式する人のVCD・・・(どよ〜ん)」
「ふーん・・、じゃ攻撃的なのね♪」
そ、それはちょっと違います・・・。
「でも、いい人でよかったあ。誰かと話したいと思うんだけどなかなか話してくれなくて♪」
そう言うA選手は色白でとってもカワイイ人だった(←オヤジになってます)

コートに入ってからも、控え選手のイスが用意されているのに、
同じ組の選手たちは誰も座らず後ろの方でまだ套路の練習してる・・・
私はイスに座って見学していた。
間近で見ていると、明らかに緊張しているのがわかる選手もいる。
足をあげるたびプルプル震えるし、指先もずっと小刻みに震えているのだ。
いかに普段どおりの力を発揮することが難しいことか。

pm7:00 本番! 
私はこの6分のためにこれまで孫式を練習してきた。
いなかっぺ大将の大ちゃんのように(←古すぎて知らないって言っても無視します)
♪花の東京で腕だめしー♪の気分で新幹線に乗ってはるばる山奥からやってきた。
自分の孫式をするだけです。
自分の孫式に集中していきます。

名前が呼ばれた。
緊張はありません。
なんだか普通です。
借り物の表演服なんですけど全然普段どおりです。
心臓バクバクも、なぜかありません。
コートの端に立って遠くを見る。
「(ここで今までの河原の成果が計られるんだ・・・)」
そんな思いが湧いてきました。

旗が降ろされた。
A選手ともさっき話していたのだが、套路の初めの部分がどうも覚えられないのだ。
間違えるのでは、という思いが拭えず「ここを一気に乗り越えよう」と思ってしまうのか、
私はつい早く終わらせたがる傾向があるようだ。
・・・緊張はないのに、ペースが速くなってきたかな?って感じ。
A選手より速いペースで進んでいるのは分かっていたので、所々で調整を試みたりもして。
自分で驚いたのが、上履きなのに二起脚でパーン!って音がしたんです(驚)

ぎょっ。

ペースが多少速くなっても孫式は軽快な足捌きが特徴です。小回りを利かせるのも特徴です。
のんべんだらり・・と動いたのでは孫式の風格はダイナシ。
私はそんな風に孫式を考えています。
フットワーク軽く、機敏に動く!

達成感というまででもないし、満足感もいまいちでしたけど、大きな失敗もなく、
自分が表現したかったことは出せたと思っている。
ただ、それが評価されるかどうかは別問題。
私だってそれくらいのことは分かってるつもりです。
先の選手の得点を見てきても、伸びやかで、脚が上がれば高得点だった。
孫式とは本来そういう動きじゃないははずなのに指もビラビラ〜で・・・

A選手が習っているという日本で優秀な孫式の先生は、以前は孫式選手として十数年も連覇してきた人でした。
競技用孫式出身者であり、伝統孫式とは離れたところで学んだのかもしれない。
その種目で以前優秀選手だった先生方に審査されるわけですが、
やはり県大会の時の審査と同じ空気を感じはじめていたのでした・・・。

‘発頸’ひとつを取り上げても、お飾り付きの派手な発頸パフォーマンスのほうが評価されている。
例えば、今回陳式剣の表演を見ていて、‘シャープなブレのない衝き’よりも
剣先がブレていかにも力が発揮できたかのような‘見せかけの衝き’のほうが評価されている。

それと、実績が大きく物申してる。
シード選手というだけで点数が高くなるというのも前々から聞いていたし。
実際、先入観なしで2人の選手を見ていて、私なりに優劣をつけてみるが、得点は逆転してしまう。
「ありゃ?点数の低かった選手の方が良いと思うんだけどなあ・・・?」
こう思うことも度々あった。(←私の見る目がないだけでしょうか)
逆を申せば、大会で高得点をだすには、
1、毎年同じ種目に出続け実績をつくる。
2、自分の主義主張は消して、判断基準を大会審査に合わせる。
3、派手に誇張してビラビラ派手に動く。

こんなことばっかり言ってると、いかにも自分に対して下された結果に不満があるように思われるかもしれませんが、
そういうことではないのです。
私の今回の結果は8.50
マジで「入賞するかも」って思ったほどです。

「表彰式に出なきゃ」そうは思っても、この表演服を早く返さねば!
そう思って自分の出番が済んですぐにひっこんだ。
ゼッケンを外していると、先ほどの受付のおば様が「よかったわよー」と言ってくれた。
表演服ですか?
「なんかね、よかったわよー」
てことは表演ですか?

pm8:00 サブアリーナ 
私は表演服をお返ししてそのまますぐ更衣室に行って着替えを済ませた。
途中、サブアリーナを覗いたらタカ君が練習していた。
「タカ君!」
「あー」
「明日だね。私見れないけどガンバッテね」
「tuziさんの表演見てましたよ」
「そうなの?ありがとう」
「どうやって覚えたんですか?先生いないですよね」
「うん、独学。VCD見て。だって、こうでもしなきゃ全国大会に来れないもの(笑)」
「結果どうだったんですか?」
「8.50、私と一緒だった選手が8.63で優勝するかもしれない」
「だったらtuziさん入賞するかもしれないじゃないですか!着替えちゃダメですよ!」
「いいのいいの。このままで」
(↑まんざら入賞しててもおかしくないと思い込んでいるtuzi)
「ダメですよ。表演服じゃないと賞状もらえないんですよ!」
(↑マジ顔のタカ君)

最終結果を見てから帰ろうと掲示板の前で待っていたが張り出される気配がない・・・
明日見学がてら見に来るとするか・・・
賞状もその時もらえばいいし(笑)



<7月17日(土)大会2日目>

pm1:30 東京体育館 
昨日の結果はどうだかな?
さっそく掲示板に向う。

・・・・・・ありゃ?

入賞圏外。

昨日ショッキングピンクの表演服貸してくれた彼女が2位。8.63
一緒に表演したA選手が3位。8.63
先先日、練習場で見かけた「大したことないと思った」彼女が7位入賞。8.56
(この彼女、A選手と同県選手だった)

そして私は13位。
入賞にあと0.06及ばず・・・

でもさ、上出来です。
全国から集まった精鋭選手38人のうち13位は上出来です。
たったひとりで勉強したこと考えたら出来過ぎなくらいです。
独学で互角とはいかないまでもそこそこできるもんだということが分かっただけでも収穫です。
それに本当だったら失格だったところ、皆さんの温かい善意で表演できたんです。
ここんとこ忘れちゃならない!
本当にありがとうございました!
感謝してます。(おじぎ)




<あとがき>
会場では「飛ぶtuzi」読者の方とミニオフ会になったり、メールでアドバイスいただいたり、
いってらっしゃいコールいただいたりと、
みなさんお世話になりました!ありがとうございます!



いってらっしゃいコール下さった読者の方の先生の話し・・・
先生は、全く競技志向ではないので資格もなにももたず、単に自分自身の太極拳を深めるためだけの練習、
勁のある太極拳だけを追求しているというスタンス。だけど、まあ縁があって2001年の大会に出場。
先生がコートにはいった瞬間、騒がしかった会場がみるみる静かになって、
会場のほかの選手が先生の表演を観ていたこと、そのなかで陳式を先生の風格で表演されていたことに感動。
得点は8.8くらいで1位。それで2002年全国にいったのです。
全国に行くまでの練習は大会用の特別練習メニューはなくて、淡々と日々競技套路を繰り返す、というもの。
いつもと違っていたのは、ストップウォッチでタイムを測っていたくらい。
先生自身は今までになく一番良い状態で、今までの課題もクリアできるよい動きができていた、
とても満足だとすごく喜んでいました。成績は7点台で順位問題外。

とてもよくわかります。
全国大会とはこうした場なのだと思うのです。
点数が上がる表演というものが存在しているのです。
それは・・・
大会の価値観に合わせた動きをすること。
減点されない動きをすること。
審査項目に‘発頸’や‘風格’はあっても、瞬時に得点が提示される審査では
当然のことながら見落とされがちになるのではないでしょうか。

伝統での功夫だけでは日本の規格に当てはまらないのは事実で、
自分のためだけならそれでもいいのですが幅広く指導していく立場なら
規格をしっかりと学ぶことも大切なことですね。毎年全国大会に出ていた、代表選手のTさん。
必ず9点以上を出す選手でしたが、結局膝(か足首か)を壊して手術したこと、
さまざまなしがらみのなかに巻き込まれて今は太極拳をやめてしまったと聞いています。
うちの先生も本当にもったいないと嘆いていました。

そうなんですね・・・
大会で点数を上げるにはそれなりの動きを習得せねばならなくなります。
指導する側にもその技術は必要なわけでして・・・
それと、選手に怪我はつきものです。
今大会でもコートの後ろではコーチが選手をマッサージしたり、いろんな薬品を並べている光景を目にしました。



太極拳の追及は人それぞれです。
競技で勝ちたい人、評価して欲しい人はそれなりの動きをマスターする必要が必至。
怪我をおしても出場し、勝ちたい、と思う人が選手として成功するのかもしれません。
私は大会を楽しみたいと思っている人間で、自分が満足できる表演ができればいいなあ、
と思っているクチなもんで・・・
自分の太極拳を表現できたら満足、と考える競技大会においてはへそ曲がり人間です。
怪我して太極拳できなくなったら元も子もないと考えるし、そもそも健康を害す太極拳は太極拳にあらず!
の精神でやっている。
欲をだしてあと0.05はあげられそうだ・・・なんて言ってても、
だからといって自分が持ってる孫式に対する考えを易々とは変えられない。
てか、審査基準がさっぱり解らないし・・・



ある読者の方はこう言っておられました。
実際に使うことはないにせよ、技・套路(型)とは使えることを前提とし、形骸化をさけるべきだと思います。
太極拳を趣味でたしなむ方には、実際に技をかける練習までする必要はないと思いますが、
実際に技のかかる形、技のできる先生のスタイルを学んで欲しいものです。
なにしろ、型が様式美だとか芸術性とか採点しやすさとかいう価値観で変遷していくと
当然「使えない」ものに変化していってしまい、
やがて「使えない」=武術的価値がない→伝承ずる価値が無いの道をたどっていくのは、
中国武術に限った話ではありません。

競技において疑問視されているのは太極拳の世界に限ったことではないのですね。



こういった競技大会では得点や順位が表立ってきます。
事実、それが目的で競われる場であるわけですが。
でもね。
やっぱり表演において、自分が満足できたかどうかが一番大事なんだと思うんですよ。
だって、自分が納得してない表演で高得点だったらおかしいでしょうよ。
それはそれで不満が残るでしょうよ。
評価されずに得点が低くても、自分が満足のいく表演できてたら、得点なんてどーでもよくなったりしません?
そして、その自己ベストの表演をすることがいかに難しいことか・・・
だから。
自己満足でかまわないのだと思います!
表演に酔う!
大いに結構!
大会を存分に楽しもうではありませんか!
得点や順位の事は気にしない、気にしない!
他人との比較ではなく、昨日までの自分と比較しようではありませんか!
今日の私が昨日の私を超えられれば、それでよいのだから。
勝たねばならない相手は他人ではなくて自分だということ・・・
だから太極拳を継続していくこと・・・
そして自分が成長しつづけること・・・
このことこそが大事なのではないですか?

そして私は、もう少し孫式を続けてみようと思っています。
独学でもまだ少しは成長しそうな気がするんです・・・
そのためにはさしあたってファスナーの表演服買わなくっちゃ!


(おわり)




2004年全国大会外伝

全国大会の表演を昨日終えて、今日から遊ぶのじゃ!ターイム!

この外伝は大会出場が終わった17日から帰路につく19日までのtuziの行動日記です。


<7月17日(土)> 
こっちに来る前、私は図書館で‘おのぼりさん用旅行誌’をありったけめくって
「うまいもんが食いたいー」と調べまくっていた。
対象エリアは新宿
そこで私の気を惹いたのは、‘回転飲茶’‘ロシア料理’のお店だった。
回転飲茶とは、回転すしのようにベルトコンベアーで飲茶料理が流れてくるお店。
一皿300円〜500円くらいで、ギョーザやシウマイ、マンゴープリンなどの飲茶定番メニューが流れてきて、
好きな皿を取って食べる・・・
ここに大好きな腸粉が流れてこようものなら超ラッキー!
そんなことを考えながらチェック!

もう一軒はロシア料理のお店、ペチカ
新宿伊勢丹別館に入ってます。
私の住んでる山奥の町には間違ってもロシア料理のお店なんかないし、
ちょっとこじゃれた近場の都会に行っても、本格的なロシア料理のお店を耳にしたことはない。
私が生まれてからロシア料理か?と思われる何かを口にしたのはパン屋で売ってた‘ピロシキ’くらいなものだった。
「これは、新宿で食べるしかない!」
そう思ってチェック!

7月15日に宿に荷物を預けて早速お店のありかをチェックしに行った。
まずは‘回転飲茶’のお店から・・・
目指すビルは見つかったのだが、テナントにそれらしきお店がない。
そーなんです!
私が図書館で片っぱしから見ていた旅行誌は‘るるぶ98年版’だったり、
新しくてもせいぜい2002年版だったのでした・・・
ま、こんなこともあるわな・・・めげずに次!ロシア料理・・・

新宿伊勢丹ってでかいんですね。
なんか、銀座三越本店を想わせる重厚な建物・・・
「ふーん、ここが伊勢丹かあ!」
でもそこは本店でして・・・
本店の階段踊り場にはハイソなお客様のために冷たーいお水が用意されていて高級感がハンパありません。
・・・で、ペチカは別館、東口伊勢丹に入ってます。
ここでは世界各国のお料理が楽しめます。
スペイン料理、タイ料理、中華料理、沖縄料理・・・・、あと・・・忘れたけど、とにかくたくさん入ってます。
スペイン料理のパエリアもいいなあ・・・なんて気も起こりましたが、
スペイン料理なら近場の都会でも食べられるので、ここは初志貫徹でロシア料理にしよう。

そして土曜日、いざ伊勢丹ロシア料理・ペチカへ出陣!
ランチはバイキングです。
紅茶にはジャムが置いてあるし、ポットパイはひとつひとつが陶器の器に作ってあるし、本格ロシア料理です!(嬉)
いわしの酢漬け料理もロシア料理ならではだし、中でも逸品だったのが
チキンライスでいただくチキンストロガノフでした。
うみゃーい!
しあわせでーす!
こんなん、うまいもん食べたことありましぇーん!

みなさん!機会がありましたら是非行ってみてください!
どのお料理も本当に美味しいです!
新宿東口伊勢丹2階のロシア料理のペチカ。
40年変わらぬ味、ロシア料理の老舗ペチカ。
tuziのお薦めです!
次に新宿に行っても私はまたペチカで食事したいと思います。

食べるのに夢中で写真がなくてゴメンなさい・・・



荷物を新宿のロッカーに預け、千駄ヶ谷の体育館に見学に行った。
応援したい選手がいたのです。
その選手は私と同じ県の代表で、県大会で見た剣の表演がステキだったのです。
「きっと高得点で上位入賞よね!」
そんな風に思っていたし、もう一度彼女の剣の表演が見たかったし・・・

そんなことを考えながら観客席の通路を歩いていたら、なんと、なんと!
マイダーリンが!
マイダーリンが!
よっぽど縁があるんだわぁ♪
そうよ、そうよ、よっぽど縁があるんだわぁ♪
そうとしか思えないわ♪
だって、こんな広〜〜い体育館で、しかもタイミングよく通路でバッタリ!だなんて、
縁があるとしか考えられないもの!
私のこと覚えてるかしら・・・
・・・ドキドキ
表演なんかよりこっちのほうがよっぽど緊張するっての!
心臓バクバクしてきたってば!
・・・ドキドキ
李先生もおひとりのようなので思い切って声をかけてみる・・・
・・・ドキドキ
「・・・李老師!tuziです!」
「あーー」
「今いらっしゃったんですか?」
「午前中から来てたんだけど、これから生徒が出るので見ようと思ってね」
今まで練習場で生徒さんを見ていてあげて、表演が始まるので観客席に来たところだったのだろう。
昨日は仕事で来られなかったのだそうだ。
「・・・お会いできて嬉しかったです♪」
ずっとダーリンを見ていたいけど、引き止めては悪いのであいさつだけで別れた。
あ〜〜、緊張したけど、うれぴかった〜・・・ぼーっ
見学に来てよかった〜♪



夕方、東横線で横浜に移動。
みなとみらい線が開通してからはじめての桜木町。
桜木町駅まで行かなくなったので、今晩のお宿の最寄り駅は馬車道。
それにしても地下鉄(みなとみらい線)の駅は立派やねー!
やたらめったら広いし、新しいからそりゃ綺麗だし・・・ちょっとした空港並だもん。


<7月18日(日)> 
今晩は横浜の花火大会です。
お昼はもちろん中華街に行って、tuziが中華街といえば腸粉でしょう!
腸粉のお店もチェックしてきましたよ〜ん♪
ただ、古い情報なので新宿の‘回転飲茶’みたいなことになる可能性もありますけどね。
ま、それならそれで、っつうことで・・・。
私が‘腸粉あります’のお店を見つけたのは上海路菜香新館だった。

その日、中華街に着いたはいいが、まだお店が開店していない。
10:000を目指して来たが11:00からのようです。
開店時間まで30分ほどあるので、関帝廟に行くことにした。
私は大の関羽ファンでもある。
お線香を供えて、おみくじを引く。引く、というと語弊がありますが・・・
中国のおみくじはカッチャカッチャ・・・して100本の割り箸のようなものが立ってある箸立てを振って
1本だけ飛び出してくるまで降り続ける。
飛び出たら、次に二つの陰陽木を投げて、それが裏表になったらOK!
裏裏、表表になったらもう一度カッチャカッチャからやり直す・・・
という具合・・・
割り箸のようなものには数字が書いてあるので、その番号を告げておみくじと交換する。

そろそろお店も開き始めてきたので、お粥を食べようと関帝廟近くの食堂へフラッと入る。
お粥は不味かった。
タレがただの醤油でしょ?って感じだったし、油条がシケッテたし!
海老粥なのに乾燥サクラエビで、これまたシケッテ歯に刺さって食べられたもんじゃない!

でも、ここのオヤジ、珍しいものをおまけで出してくれた。
(一杯飲み屋の雰囲気である)
それは髪の毛のような水草(藻の一種)で髪菜(facai)といいます。
貴重な食材であることは以前聞いたことがあった。
水の澄んだ所にしか生えないらしく、環境汚染で中国でも採れなくなっているのだとか・・・
乾燥させて保存するのだが、それが気味悪いほど髪の毛そのものなのである。
それを水で戻して料理する。
戻しても髪の毛のように黒くて細いままです。
たけのこや糸こんにゃくと煮付けてありました。
海苔みたいなもので、これといってそのものに味はないんですけどね。
いやあ、それにしても珍しいものをいただきました!

食べるのに夢中で写真がなくてゴメンなさい・・・

さてさて、お買い物しようっと!
私は太極拳グッズにしか目が行かないのですが、覚えている限りお薦めのお店を紹介したいと思います。
今回仕入れた太極拳グッズは太極扇です。
中華街のおみやげ物店どこにでもおいてあります。お値段はどこも800円くらい。
でも、南門通り甜甜(てんてん)なら630円で手に入ります!

大通り中国貿易公司には太極拳テキストがあります。
2階には少量ですがVCDも置いてあります。でも、ここでのtuziのお薦めは書道用品
筆もお手ごろだし、珍しい硯もお安く手に入ります。
貴重な展示品もありますので涼みながら鑑賞するのもいいかも・・・
各種和紙、半紙も豊富ですし、絵画用品も揃います。
おみやげに中国絵画用絵の具を買いました。日本では見られない中間色の絵の具です。

市場通りそとまるには太極拳表演服がたくさん置いてあります。
でも、ここでのtuziお薦めは刀剣ケースです。
ここの店主は太極拳をよく知っておられる方のようでして、「こんなんがあったらいいのになあ・・」
というニーズに応えてくれるケースを作ってくれていました。

太極剣の房を買うなら水道局向いエバーグリーンですね。
だんだら模様の房が置いてあります。私の第1号の剣を買ったのもここでした。
今思えばかなり大金を叩いて買ったものだと思います・・・
定休日は木曜日です。

今回のヒット商品紹介!
ストラップのパンダ・リーが置いてあるのは大通り西芳です。
ちっちゃいパンダが黄色のリー・スーツを着てアチョー!のポーズで蹴りを入れてる。
でも、私がここで気に入ったのは、
その怖いんだか、うつろなんだかよくわからない瞳のおとぼけ表情と、後頭部にの文字が入っていたところ・・・
かなりウケました。

もうひとつのヒット商品は、唐辛子ザックザクお守りです。
赤い陶器の唐辛子が房生りになっているストラップです。中国では唐辛子は魔除けの意味があるんです。


関帝廟通り、猛暑です!お店を覗きながら涼みます・・・


さてと、お昼にすっかな。
調べてきた上海路菜香新館に向かいます。
行ってみたら、「あーら、立派な建物ねえ・・・(敷居が高い)」
表に出てたメニューをめくると・・「・・あった!」
お目当ての腸粉がありました。意を決して店内へいざ出陣!
ところが、人気店らしく店内には順番待ちしてるお客さんが列をなしている・・・
私は何十分も待ってまで腸粉が食べたいとは思わないので、お店をでた。
さてと・・・
ぶらぶらしながらメニューをみながら「どっか美味しそうなお店はないか」探しながら歩く。
私が腸粉を食べるのは香港だから、香港路に行けば作ってるお店があるのでは・・・
そう思って香港路には入ると、順海閣腸粉を見つけた!
腸粉、ワンタン、フカヒレご飯を食す。
腸粉はイマイチだったが、ワンタンは美味しかった!
フカヒレご飯はメニューの写真よりご飯が大盛りだったのにウケた(笑)
ふ〜、予は満足じゃ〜
しあわせじゃ〜

食べるのに夢中で写真がなくてゴメンなさい・・・



夜は桜木町側から花火を見物した。(打ち上げポイントは山下公園だった)
少し遠かったけど絶好ポイントに座れたし、華麗な花火に感動した!
前に座っていたカップルのビミョ〜な距離感がたまんないっす・・・
・・・てか、くっついたり離れたり、ちょろちょろ目障りだったんですけど(笑)
くっつくんならずっとくっついてろよ!


もの凄い人で帰り道を見失い、えらい遠回りしてしまった・・・


<7月19日(月)> 
宿をチェックアウトしました。桜木町でいつも泊まってる宿です。
みなとみらい線が開通してから桜木町に東横線が入らなくなってしまったので、ちょっと不便になりましたが、
泊まり慣れてる宿なので安心できます。

こっちに来ると、必ず寄るお店はイセザキモールにある有隣堂駅前ぴおシティです。
有隣堂でのお目当てはブックカバー
ここオリジナルで革製で柔らかく、手触りもよく、薄くて使いやすくて、色も豊富で気に入ってます。tuziお薦めです。
お試しあれ!
私は数年前から愛用していたのですが、99年にギリシャに行った時、
お菓子の飴砂糖がべチョべチョにくっついてしまったから、洗ったら縮んでしまいました・・・。
それでも使っていたのですが、この機会に新しいのを調達したかったのです。
でも、荷物が重いので、イセザキモール方面に行くのは諦めて、駅前のぴおシティにだけに寄ることにしました。
ぴおシティには書道用品専門店があります。
全品3割引だったので筆と紙と墨まで買ってしまいました・・・
お店の人には崩れた小筆の修復方法も教わりました。



桜木町駅のロッカーに荷物を預けて、今日もまた中華街へGO!
昨日はみなとみらい線の元町・中華街駅で降りましたが、今日はJR石川町駅で降りて向かいます。
距離的にはどちらも同じくらい。私はむしろ石川町駅のほうが近く感じましたが・・・。

おみやげにお菓子でもと思って眺めていたら上海蟹饅頭の文字。
「蟹みそ入り?」
パッケージも美味しそう・・・
興味をそそられ、つい買ってしまいました・・・


みそは入ってません。
蟹の形をしたフツウの饅頭(6個入り)でした・・・


2日間に渡って中華街のお店というお店、路地という路地をくまなく探検。
すると、市場通り菜香のお店が。メニューには腸粉もしっかりありました。
上海路のお店は新館だったんですね。こちらはこじんまりとした店内です。
「腸粉の食べ比べといきますか・・・」
腸粉とお粥とギョーザ。
うみゃーい!
どれもこれも、うみゃーい!
しあわせ〜〜
さすが菜香でした!


これが菜香の腸粉。うみゃーい♪


ところで、昨日も今日も猛暑です。
体感温度で35度以上はあるんじゃないでしょうか・・・
外を歩きながら水分を補給します。
いま、中華街での流行はマンゴードリンクのようです。
私も、さまざまな飲み物を試してみましたが、加糖されているものは勘弁ですね。
流行物もあまりお薦めできません。
そこでtuziが自信をもってお薦めするのが酸梅湯(サンメイタン)です。


檸檬愛玉は冷たいゼリーです。
さっぱりしてて美味しいです♪


ほんのり自然の甘さ、さとうきび茶もお薦めです。
水分補給はこまめにしましょう!


<帰路> 
大会に参加するため4泊5日の小旅行になりました(笑)
初めての全国大会、美味しいロシア料理、腸粉の食べ比べ、中華街探検・・・
そして花火。
李ダーリンにも会えました♪
充実した5日間でした。
たくさんの人に助けられた5日間でした。
お礼申し上げます。
本当にありがとうございました。
(おじぎ)



そして実に歩きました。
来年も健康で思い出に残る夏が迎えられますように!